小惑星って何?小学生向けガイド【2024 YR4】小惑星衝突の脅威と希望:最新観測から未来の地球防衛まで

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【2024 YR4】小惑星衝突の脅威と希望:最新観測から未来の地球防衛まで

みなさんは空を見上げたとき、キラキラ光る星以外に何があるか考えたことはありますか?実は、宇宙には「小惑星」という小さな岩の塊がたくさん飛び回っているんです!

2024年に発見された「2024 YR4」という小惑星が、2032年に地球に近づくかもしれないというニュースを聞いたことがあるかな?最初は「地球にぶつかるかも!」と心配されたけど、科学者さんたちの観測で「大丈夫そう」ということがわかってきました。

でも、もし本当に大きな小惑星が地球に向かってきたら、どうすればいいの?科学者さんたちは、小惑星を見つける望遠鏡や、小惑星の進路を変える宇宙船など、地球を守るための方法をいろいろ考えているんだよ。

この記事では、小惑星って何なのか、どうやって地球を守るのか、わかりやすく紹介していくね。宇宙の不思議と科学の力、一緒に探検してみよう!

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小惑星ってどんな星?

小惑星の大きさと種類

小惑星はいろんな大きさがあるんですよ。小さいものは車くらいの大きさで、大きいものは小さな国ほどの大きさになることもあります!

小惑星は何でできているかによっても違いがあります。石でできているもの、金属でできているもの、そして両方が混ざったものなどがあります。宇宙の中のカラフルな石ころのようなものと考えるとわかりやすいかも!

小惑星はどこに住んでいるの?

ほとんどの小惑星は「小惑星帯」という場所に集まっています。この場所は火星と木星の間にあって、たくさんの小惑星がぐるぐると太陽の周りを回っています。まるで太陽系の大きなドーナツのようなところです!

小惑星が地球に近づくことがあるの?なぜ小惑星は地球に近づくの?

小惑星は普段は決まった道を進んでいますが、時々その道からはみ出してしまうことがあります。それは、木星のような大きな惑星の引力に引っ張られたり、他の小惑星とぶつかったりするからです。

そうやって道をはずれた小惑星の中には、地球に近づいてくるものもあります。科学者さんたちは、特に地球に近づく小惑星を注意深く見ています。

小惑星が地球にぶつかったらどうなるの?

小惑星が地球にぶつかると、大きな地震が起きたり、海に落ちれば大きな波(津波)が発生したりします。また、空気中にたくさんのほこりが舞い上がって、太陽の光を遮り、気候が変わることもあります。

約6600万年前、大きな小惑星が地球にぶつかって恐竜が絶滅したと考えられています。

最近の例では:

1. チュングースカ事件(1908年): ロシアのシベリアで起きた大きな爆発です。東京ドーム約400個分の森林が倒れましたが、幸い人が住んでいない場所だったので、けが人はいませんでした。

2. チリャブンスク隕石(2013年): ロシアの町に小惑星が落ちてきて、空中で大爆発!窓ガラスが割れて約1,500人がケガをしました。この出来事は多くの人がスマホで撮影していて、インターネットで見ることができます。

こうした出来事があるので、科学者さんたちは小惑星を見張って、地球を守る方法を研究しているんですよ!

2032年、小惑星衝突の話題

小惑星2024 YR4って何だろう?

いつ、見つかったの?

「2024 YR4」は、2024年12月27日に見つかった小さな宇宙の岩です。最初は2032年に地球にぶつかるかもしれないと心配されていました。この小惑星は見つかる2日前に、地球から83万kmの距離(お月さままでの距離の約2倍以上)を通り過ぎていました。

この小惑星の大きさは約53〜67mと分かってきました。これは15階建てのビルくらいの高さです。1908年にシベリアに落ちて大きな被害を出した隕石とほぼ同じ大きさなんですよ。

小惑星2024 YR4は、太陽の周りを約4年かけて1周します。もともとは小惑星帯という場所にいたのですが、少しずつ内側に移動してきたようです。

地球に当たる心配はなくなったよ!

見つかったばかりの頃、この小惑星は2032年12月22日に地球にぶつかるかもしれないと計算されました。2025年1月末には当たる確率が1%を超えて、世界中の科学者が注目し始めました。

2月中旬には当たる確率が最大3.1%まで上がって、「トリノスケール」という危険度を表す物差しでレベル3(かなり危険)と評価されました。

でも、大きな望遠鏡でさらによく観察したところ、軌道がより正確に分かってきて、2月末には地球に当たる確率はほぼゼロになりました。今は「危険なし」というレベル0になっています。よかったですね!

今度はお月さまに当たるかも?

地球には当たらなくなった代わりに、お月さまに当たる可能性が出てきました。最初は0.5%程度だった月への衝突確率は、現在約3.8%(25回に1回くらいの確率)まで上がっています。

科学者の説明によると、「軌道計算が正確になるにつれて、小惑星の通り道が地球から少し離れて、月に近づいていることが分かってきた」そうです。

もし月に当たったら、新しいクレーター(穴)ができるでしょう。科学者たちは「とても面白い実験になる」と言っていて、望遠鏡や双眼鏡でも見られるかもしれないそうです。

続報
地球に衝突する危険が観測史上最も大きいとされた新発見の小惑星「2024 YR4」について、米航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)は24日、2032年に地球に衝突する可能性がほぼゼロになったと発表した。

引用元 : CNN https://www.cnn.co.jp/

最新の観察結果

ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡という、とても性能の良い望遠鏡で2025年3月に観察したところ、この小惑星についてもっと詳しいことが分かってきました。

大きさは53〜67mで、表面は細かい砂ではなく、こぶし大以上の岩でできているようです。また、表面温度が他の似たような小惑星より低いこともわかりました。

科学者たちは2025年5月にも観察する予定で、さらに詳しいことが分かるでしょう。また、2028年12月に地球に近づく時にも観察して、軌道をもっと正確に計算する予定です。

この小惑星のおかげで、地球に近づく天体を見張るシステムがしっかり働いていることが証明されました。宇宙の岩から地球を守る取り組みは、とても大切なんですね

小惑星を見張る望遠鏡たち

地上の大きな望遠鏡で宇宙の岩を観察!

地球を守るために、科学者さんたちは特別な望遠鏡を使って空から降ってくるかもしれない小惑星(小さな宇宙の岩)を見張っています。

地上望遠鏡: 例えば、チリという国にある「VLT(ブイエルティー)」という巨大な望遠鏡は、「リュウグウ」という小惑星を観察することに成功しました。この望遠鏡を使うと、小惑星がどんな形をしているのか、何でできているのかを調べることができるんですよ。
日本の「すばる望遠鏡」も、最近話題になった「2024 YR4」という小惑星を観察して、この小惑星が本当に地球にぶつかるのかどうかを調べるのに役立ちました。

宇宙望遠鏡: 地上の望遠鏡は雨や曇りの日には使えませんが、宇宙に打ち上げた望遠鏡なら天気に関係なく観察できます。
「ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」は、2025年3月に小惑星「2024 YR4」を観察して、その大きさや何でできているかを詳しく調べました。地上からでは見えないくらい暗くなる5月にも、再び観察する予定です。

宇宙望遠鏡は地球の大気の影響を受けないので、より鮮明な画像を撮ることができ、小さな小惑星も見つけることができるんです。

これらの望遠鏡のおかげで、もし危険な小惑星が地球に近づいてきたら、早めに見つけて対策を考えることができます。みんなの安全を守るために、科学者さんたちは毎日空を見上げているんですよ!

世界初の地球防衛実験 人工衛星と探査機

宇宙船で小惑星をずらせた!NASAの地球を守る大実験

NASAのDARTミッション: 世界初の地球防衛実験として、小惑星の軌道を変更するDARTミッションが成功しました。これは、小惑星防衛技術の重要な一歩です。

2022年、NASAは「DART(ダート)」という冷蔵庫くらいの大きさの宇宙船を使って、すごい実験に成功しました!この実験は、もし危険な小惑星が地球に向かってきたとき、それをぶつかる前にどうやってよけさせるかを試したんです。

無人探査機「DART」を、小惑星「ディディモス」の周りを公転する小型小惑星「ディモルフォス」に衝突させて、天体の飛来を阻止するための技術を試しました。地球に衝突コース上にある小惑星を逸らすテストをすることを目的としていました。

無人探査機DARTはディモルフォスに約14,000マイル/時(約22,530キロメートル/時)の速度で衝突し、その軌道を変えることを試みました。衝突の結果、ディモルフォスの軌道は約32分短縮されました。
これは予想していた73秒以上の変化を大幅に上回る成果でした。

すごい速さでぶつかった!

DARTは時速約22,000キロ(新幹線の約88倍!)という、とっても速いスピードでディモルフォスにぶつかりました。これは地球から1100万キロも離れた宇宙の彼方で行われた実験です。

大成功!予想の25倍も効果があった

実験の結果はびっくり!ディモルフォスがディディモスの周りを回る時間が、ぶつかる前は11時間55分だったのに、ぶつかった後は11時間23分になりました。つまり32分も短くなったんです!
NASAは最初、せめて73秒でも変われば成功だと思っていたので、32分(1920秒)という結果は予想の25倍以上!大成功でした。

地球を守るための大切な一歩

この実験は、将来もし本当に危険な小惑星が地球に向かってきたとき、私たちが自分たちの星を守れることを証明した大切な一歩なんです。NASAのビル・ネルソン長官は「NASAが地球の防衛者として真剣に取り組んでいることを証明した」と喜んでいました。

科学者たちは、もし本当に危険な小惑星が見つかったら、何年も前から準備して軌道を変えることが大切だと言っています。今回の実験で、その方法が使えることがわかりました!

HERAミッション: 欧州宇宙機関(ESA)のHERAミッションは、ディモルフォスに2026年に到着予定です。DARTの結果を詳しく調査する予定です。

小惑星から地球を守る!未来への挑戦

どうやって小惑星から地球を守るの?

今、科学者さんたちは宇宙から飛んでくる小惑星から地球を守る方法を一生懸命考えています。まだ完璧な方法はないけれど、いろんなアイデアが出ているんですよ。

例えば、小惑星がぶつかる前に、宇宙船で小惑星を少しだけ押して進む道をずらす方法があります。NASAは2022年に「DART」という宇宙船を使って、本当に小惑星の動きを変えることができるか実験してみました。成功したんですよ!

また、コンピューターを使って小惑星を見つけて追いかける技術も進んでいます。たくさんの星の中から危ない小惑星を見つけるのは大変な作業ですが、コンピューターの力を借りれば、もっと早く見つけられるようになります。

みんなで力を合わせて地球を守ろう!

小惑星から地球を守るには、一つの国だけでは難しいんです。だから、世界中の国々が協力して取り組んでいます。

アメリカのNASA、ヨーロッパのESA、日本のJAXAなど、いろんな国の宇宙機関が情報を共有したり、一緒に観測したりしています。「国際小惑星警報ネットワーク」という、世界中の科学者さんたちのチームもあるんですよ。

みんなで力を合わせれば、小惑星が地球に近づいてきたときに、早く見つけて対策を考えることができます。

小惑星防衛が開く未来の扉

小惑星から地球を守る技術は、他にもいろんなことに役立ちます。

例えば、小惑星をよく調べることで、太陽系ができた昔の様子を知ることができます。また、小惑星には地球ではもう少なくなってきている貴重な資源がたくさんあるかもしれません。将来は小惑星から資源を取ってくることもできるかもしれないんです。

宇宙で生活する技術も、小惑星防衛の研究から生まれるかもしれません。人類の宇宙への冒険は、まだ始まったばかりなんですよ!

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